【実施報告】第4回KEIO SPORTS SDGsシンポジウム2024
KEIO SPORTS SDGsは、2024年3月9日(土)に第4回KEIO SPORTS SDGsシンポジウム2024を開催しました。イベントは定員200名を超える申込みがあり、当日も多くの方にご来場いただきました。事前動画、当日の演者からの講演、Q&Aセッションなど、大いに盛り上がりました。
【実施内容】
事前動画配信として、Katie先生からは英国の事例をもとに、システムズアプローチの単なるアウトプット、アウトカム、インパクトの測定にとどまらない、説明、協力、調査結果の転用可能性を優先した、新たな評価手法の例を紹介されました。蟹江先生からはスポーツとSDGsの事例紹介を通して、スポーツとSDGsについての動向についての知見や今後のあり方が述べられました。
小熊先生からは、来年度からKEIO SPORTS SDGsがセンターとなることを踏まえ、今後2030年のその先を見据えた新たなコンセプトである「Play Us, Play Universal」を紹介し、ビジョン、ミッション、バリューを今後の展望と併せて明確にされました。
セッション①では、身体活動の社会的普及と公衆衛生の向上を目指す鎌田先生と林先生の研究が紹介された。鎌田先生は、自治体や企業と連携し、身体活動の普及に必要な「有効性」「数」「維持」とソーシャルマーケティングの重要性を強調。野球ファン向けの歩数対戦アプリの開発など、対象者に寄り添ったアプローチの成功例を共有しました。一方、林先生は健康になるための「技術」の重要性を説き、社会構造と個人行動の変革を提唱。健康格差の問題提起とともに、エビデンスとインサイトに基づく健康づくりの必要性を訴えた。両演者からは、身体活動促進のための長期的かつ多角的なアプローチが強調されました。
セッション②では、スポーツを通じたSDGsへの取り組みが紹介された。坂井先生が紹介する慶應義塾体育会庭球部は、学生主体で「横浜慶應チャレンジャー国際テニス大会」を開催し、地域との協生やSDGsに貢献しています。また、社会の一員としての自覚や連携の重要性を学び、チーム作りに活かしています。一方、堀井先生が紹介する慶應義塾体育会野球部は、競技としての日本一を目指しつつ、健康管理、学業、そして野球の優先順位を設け、人格形成にも注力。環境整備、コミュニケーション、目標設定を大切にし、200人前後の部員それぞれの成長とチームの成功を目指していることを紹介されました。
参加者からはSlido(自由に質問を送ることのできるコミュニケーションツール)を通して多くの質問がありました。セッション①②の討論では、参加者からの質問を取り上げながらモデレーターと演者と活発なディスカッションが行われました。
令和6年度も定期的にシンポジウム・講演会・勉強会等を実施していく予定です。
今後ともKEIO SPORTS SDGsをよろしくお願いいたします。